親のイライラが向かう先は
長男が「場面緘黙症」じゃなかったとしても、子育て中の親は、様々なことに悩み、怒り、イライラし、落ち込むと思います。
楽しいこと、幸せなことだってもちろん沢山あります。
でも、それすらを上回ってしまうくらいの「負の感情」に押し潰されそうな時があります。
そしてなぜかそれを、隠そうとしたり、抱え込んだりしてしまうのだと思います。
私はそうです。
いや、そうでした。
幼稚園の先生の前、ママ友たちの前では、つい「大丈夫」なフリをしていました。
「長男が幼稚園では喋らないんだよね~、困っちゃうよ」と平気なフリをして、笑って話したりしていました。
でも、家に帰って、元気でうるさい長男を見ると、「なんで!?」の気持ちが大きくなり、イライラし、「だったら幼稚園でも話してよ!」と頭にもくるのです。
私一人がこんなに苦しい・・・とも思っていました。
でも、そんな思いを抱えていると、必ず爆発する日がきます。
私の場合、あの「運動会」がそうであったように。
そして、その悲しみや怒りの矛先は、子供である長男へと向いてしまうのです。
世の中でも、親から子への「虐待」の事件が頻発しています。
子供を虐待し、死にまで追い込む親を擁護する気持ちは微塵もないけれど、イライラしたり悩んだり、落ち込んだりしたことが原因で、親であっても、いや、親であるからこそ、歯止めのきかない思いが爆発してしまう気持ちは、正直分かります・・・。
もちろんそれが「虐待」という行為に結びつけていいはずはありませんが。
親だって「助け」を求めていい
だからこそ、そんな時は「助け」を求めることが大切です。
私は、地域の相談機関に駆け込みました。
カウンセラーさんの所にも行きました。
幼稚園の先生にも、つらい気持ちをすべて打ち明けました。
ママ友にも、正直に悩みを吐き出し、聞いてもらいました。
聞く方だって大変だし、面倒な時だってあると思います。
それでも、私の周りのみんなは、親身になって聞いてくれました。
大げさではなく、涙を流してくれる友達すらいました。
そしてみんな口を揃えて言うことは、「話してくれて良かった」です。
思い悩んでいたけれど、「助け」を求めたことは間違いではなかったのです。
とにかく心を開いてみる
だからと言って、長男の「場面緘黙症」が治るわけではありません。
良い方向に向かっているのかすら分かりません。
でも、私も長男も確実に「救われます」。
聞いてもらうこと、知ってもらうこと、そして理解してもらうこと、で、抱え込んで悩んでいる時よりもずっと心が軽くなります。
色々な意見やアドバイスを聞いて、自分の間違いにも気付きます。ハッとします。
ただただ聞いてもらうだけでも有り難いことだけど、ママ友たちがそれぞれの悩みを逆に打ち明けてくれることだってあります。悩みの大きさや内容は違えど、みんなも悩んでいるんだ、と「私一人じゃない」という気持ちにもなります。
それが直接の解決にはならないことは分かっているけれど、少なからず「安心」し、トゲトゲした心は柔らかくなります。
だからこそ、「悩み」や「イライラ」が大きくなって、爆破する前に、誰かに「助け」を求めることが大事だと思います。
親だって間違えるし、親だからこそ悩むのだから・・・。
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