『場面緘黙症』って何?~「登園渋り」から始まった悲しい幼稚園生活の始まり~幼稚園で別人になる長男

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苦しい幼稚園生活の幕開け

幼稚園に入園した長男。

毎朝園バスに乗って登園し、園では歌を歌い、お遊戯をし、お友達と遊び、ゲームをして、お弁当を一緒に食べる・・・。なんて楽しい幼稚園生活♪

内弁慶(だと思っていた)の長男は慣れるまで時間がかかるかもしれないし、大人数や集団行動が嫌いな長男は、ちょっと浮いてしまう事もあるかもしれない・・・という不安が頭をよぎったのも事実です。

でもきっと、それなりに楽しい毎日を送るのかな~と、親として当たり前の事を、当たり前に想像していました。

・・・が!!

園生活が始まって間もないうちに、長男の登園渋りは始まったのです・・・。

まず前日の夜、「明日、幼稚園に行きたくない・・・」とシクシク泣き出します。

当日の朝、もちろん着替えを全力で拒みます。

パジャマのままでもいいから頑張って登園させて下さい、と言う先生を信じ、嫌がる長男を無理やり着替えさせ、ほぼ引きずってバス停まで連れて行きます。

そして、泣きじゃくる長男を乗せたバスを、顔は笑って心では泣いて送り出します。

そんなしんどい毎日でした。

先生の気付きと親の気付き

担任の先生からもすぐに連絡がありました。

「息子さん、幼稚園では全く喋らないんです。歌わないし、踊らないです。みんなで椅子取りゲームをしようとすると、泣き出します。それに何度言っても着替えようとしません。」と。

トイレに行きたいと言い出せない長男は、頻繁に制服を濡らし、新しいパンツで帰って来ることもしばしばでした。

そんな長男に、私が一番戸惑ったのが、これ。

帰りのバスはニコニコで、家に入った途端、私が知るいつものうるさい長男に変わること。

あれ?幼稚園辛かったんじゃなかったの?泣いてたんじゃなかったの??

先生・・・。うちの子、喋ってます、歌ってます、踊ってます、ゲームもして笑っています、サクサク着替えています。

幼稚園では全く出来ていない事が、家では全て出来ているんです。普通に。

何なんでしょう、これは。

緊張しているだけなのかな、みんなと同じ事をするのは嫌なのかな、と初めはそんな風にも思っていました。

でも、また夜になり、寝る時間が近づくと、長男は明日の幼稚園を思い出しグズグズ言い出します。

あとは前述の通りです。

このままではいけない!と感じた衝撃的な出来事

先生とのやり取りもかなり頻繁になってきました。

そんな日々が続いたある日、私も幼稚園に行く用事があり、園庭で元気に遊ぶ園児たちを見る機会がありました。

みんな、それはそれは元気に走り回っていました。

砂場で遊ぶ子もいれば、ブランコや滑り台で遊ぶ子、先生と鬼ごっこを楽しんでいる子たちもいました。

あれ?長男は・・・??

広い園庭を隈なく探してやっと見つけました。

園庭のすみっこで、ボールを手に持って、一人でポツンと突っ立っている長男を・・・。

ボールを手に持ってはいるものの、それを投げるでもなく、走るでもなく、ただただ立ち尽くしている長男を。

何分間、そうしていたのでしょうか。

私には、ひたすら長い時間に感じました。

楽しいお外遊びの時間のはずが、ただただ苦しい時間でした。

私の手を振り払って走り回るあの長男が、ボール遊びも大好きなあの長男が、片時も動かないのです。

顔は強張り、どこか萎縮している様にも見えました。

・・・愕然としました。

家での長男と幼稚園での長男があまりにも違うので、本当の長男の姿が分からずにいました。

その現実を信じられず、真っ向から受け止められない気持ちもあり、戸惑う私もいました。

でも一つだけ。

「このままではいけない・・・」と確かに感じる私がそこいました。

そして、思わず涙が出ました。

ボールを手に持ち、立ち尽くす長男の姿がだんだんと霞んでいきました・・・。

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