息子が不登校になるまで~「就学時健康診断」の後、再び小学校へ出向き面談を~

スポンサーリンク

校長先生と副校長先生との話し合い

話が逸れていましたが、長男が年長の秋頃に受けた小学校の「就学時健康診断」の話に戻ります。

小学校の先生との親子面談で「心配なことしかありません」と答えた私に対し、「後日、ゆっくり話しましょう」と提案してくれた先生。そのお言葉通り、後日、私は一人で、来年から長男が通う小学校へ出向きました。

校長室の扉を開けると、そこには、校長先生と副校長先生が、私を迎えてくれました。

そして、副校長先生と私が向かい合って座り、校長先生は私たちの話を横から聞いている、といった感じで話し合いは始まりました。

「○○君、幼稚園では大変みたいですが、小学校でも同じような不安があるのですね??」

副校長先生は、私にそう聞いてくれたと思います。

そこで、私はこれまでの幼稚園での様子を全て話し、でも家ではとてもお喋りで明るい子だということも話し、ついでに「すまいるルーム」が気になっているということも話しました。

私の話を聞き終えた副校長先生は、よく分かりました、と言った後、それでも「様子を見てみましょう」と提案してきました。

長い間、沈黙を続けてきた校長先生も一言。

「小学校に入ったら、変わるかもしれませんよ」

いやいや、そんなことは私が一番分かっているのです。

どれだけ幼稚園で大変だったか、だから小学校に入ったところで、急に話すようになったり、元気に登校できるようになるとは到底思えない、ということを。

私も引き下がりません。

「長男はおそらく『場面緘黙症』だと思います。はっきりとした診断はまだされていませんが、そうだと思っています。そして環境の変化が一番苦手な長男にとって、小学校入学は不安でしかないと思います。なので、入学前にこうしてお話させていただくこともそうですが、色々と支える準備をしておきたいと思っています。」

うんうんと頷きながら、今度は校長先生が、小学校に入学して突然変わった生徒のお話をして下さいました。その子も幼稚園ではとても大人しいお子さんだったようですが、突然みんなの前でふざけるような明るい子に変貌したそうです。

つまり校長先生は、いつ、どこで、何がきっかけになるかは分からない、ということを私に言いたかったのです。

長男の「話さない」という現状も、いつ、どこで、何がきっかけになって突然話し出すかは誰にも分からない。それがもしかしたら、小学校入学の時かもしれない。

今は話さないかもしれないけれど、もしかしたら話すかもしれない。そのプラスの可能性の方を信じましょう、ということを伝えたかったのかもしれません。

結局、全てマイナスにネガティブに考えている私に、「大丈夫!大丈夫!」と何度も言い、「すまいるルーム」のことも、入学してみてから検討すればいいのではないか、と説得され、その日の話し合いは終わりました。

だから言ったのに・・・

後々、小学校に入った長男は、やはり大変な道を歩むことになり、もちろん突然話すようなきっかけは今も見つからないままです・・・。

その後、「すまいるルーム」利用の検討を、先生と私と長男、みんなが考えることになるのですが、前にも言ったように、この「すまいるルーム」に入るにも、面倒な手続きが沢山ありました。

だから入学前にあれほど言ったのに・・・と、校長先生と副校長先生に言いに行きたい衝動に駆られましたが、もちろんそんなことはしません。

先生たちの言っていたことも当然のことだから。

いつ、どこで、何がきっかけになるかは分からない。

そのきっかけが見つかるのが早ければ早いほど、長男も私も周りで支えてくれているみんなも嬉しいけれど、そればかりは誰にも分かりません。分かれば長男はとっくに変わっています。答えが分からないからもがき続けるのです。

一番傍で見ている親の直感を信じることも時には大切

今回のことだけではなく、様々な場面で、私は色んな方から本当に沢山の助言をもらってきました。学校の先生を始め、スクールカウンセラーさん、長男のような子供たちを何人も診てきた専門の先生・・・。

みんなそれぞれが長男のことをよく考えて下さり、アドバイスをくれます。

でも・・・、時には、それぞれが違ったことを、正反対のことを言うこともあるんです。例えば、学校に関して言うなら、「無理に行く必要はない」という意見もあれば、「なるべくなら学校に行かせて下さい」という意見も。

正直、混乱します。誰を信じて、何を実践すればいいのか、余計悩みます。

そんな時は、長男のことを、やはり親として、いつも傍でず~っと見てきた自分自身の「直感」を信じてみてもいいのでは、と感じます。この先もず~っと共に歩いていくのは誰でもなく、家族である私なのだから。

アドバイスは大切に聞きます。でも、最終的な判断は、私と(家族と)長男の気持ちを大事に決めようと思います。

面談の帰り道、「様子を見てみましょう」という決断で良かったのかなぁ・・・と思った経験が、今のこの考えに繋がっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました