長男のお友達事情
幼稚園に入園する前、そして年少、年中と、長男の周りには「優しい」お友達が多かったように思います。
それはとても恵まれた「偶然」だったのかもしれないし、長男の「人徳」だったのかもしれません。
どちらにしても、親としては有り難いし嬉しいことです。
そんな中、長男には「親友」と呼べるお友達が一人いました。
それはそれは、大好きなお友達で、長男にとってはまさに「心友」です。
二人の出会い
長男とそのお友達は、いわゆる「幼なじみ」というやつです。
家が近所の為、長男がまだ1歳になるかならないかぐらいの頃からの長いお付き合いです。
小さい頃から毎日のように遊び、家族ぐるみで一緒にご飯を食べたり、旅行をしたりするようにもなりました。
そして小学生になった今も、時間さえあればお互いの家を行き来して遊ぶ仲です。
どうしてそこまで仲良しなのかは分かりません。
ただ単にウマが合うのかもしれないし、自分にない何かを持っていて惹かれるのかもしれない。
とにかく長男はその子のことが大好きです。
そして、そのお友達も、長男のことを「心友」と呼んでくれています。
友達は沢山いなくたって大丈夫
もちろん長男は、そのお友達の前では「素」の長男です。
お喋りだし、お調子者だし、ふざけてばかりだし、だから言いたいことを言い合って喧嘩する時だってあります。
その反面、長男は幼稚園のお友達と遊ぶ時は、「別の」長男になってしまいます。
話さないし、ずっとモジモジしているし、だからもちろん喧嘩になんてならないし。
小さい時はそれでも大丈夫でした。みんなもあまり気にしないでいてくれたから。
でも、「話さない」長男と遊ぶことは楽しいものでしょうか。
楽しくないと思います・・・。
大きくなるにつれて、長男と遊びたいと言ってくれるお友達は減っていくのかな・・・と、悲しいけれど思います。
このまま長男が変わらないのであれば。
そして、長男の大好きな「心友」の彼は、長男とずっと仲良くしてくれるのでしょうか。
長男の「場面緘黙症」という特性に気付いた時、そして、長男が他のお友達とは一切話さないと知った時、そのお友達は、変わらず長男の「心友」でいてくれるのでしょうか。
それでも、「場面緘黙症」の子供を持つ親としては、今、長男に「心友」と呼べるお友達が一人いるだけでも嬉しいことです。
お友達が沢山いることは素晴らしいことかもしれないけど、「場面緘黙症」の長男にとっては、お友達が沢山いることよりも、心を許せる「心友」が一人いるだけで十分です。
いつかは告知する日がくるかもしれない
時は過ぎ、小学生になった今、長男が学校ではほとんど話さないことを、「心友」の彼は知っています。
そして、たとえ一緒にいる時でも、その場に他のお友達がいるだけで、一切話さなくなってしまうことも知っています。
それでも、二人はまだ仲良しです。
「心友」のままです。
だけど、親としては悩みます。
そのまま放っておいていいのか、知らんぷりしていていいのか、と考えます。
「学校では緊張しちゃって話せなくなるんだよね」と、そのお友達は漠然と長男のことを理解してくれています。
それ以上は何も聞きません。
今は。
でもいつか、もっと色んなことを理解する歳になった時、そして長男が何も変わっていないのであれば、「場面緘黙症」を理解してもらうためにも、私は長男の「心友」に話すべき日が来るのかもしれません。
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