息子が不登校になるまで~幼稚園に行きたくない息子を抱える親の悩みはどこに相談したらいいのか?~専門家からの助言

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「運動会事件」のその後は??

結局、吐き出した感情の持って行き場は見つからなかったけれど、一晩寝て、だいぶ落ち着きました。長男も私も。

それでも、私はかなりの間「運動会」を引きずりました。そして、早くも来年の運動会が怖くなっていました。長男の「動かない」状態はもっと酷くなっているのかな・・・、私はまたそれを見て怒ってしまうのかな、悲しくなるのかな・・・と。

幼稚園に通わせている毎日もだんだんしんどくなっていました。長男も私も。

専門家の先生にすべてを話す

長男は、集団の中で「自分」を上手く表現できるよう、周りとコミュニケーションを図れるよう、そういった練習をしてくれる塾のような学校のような場所に通っていました。

また、私自身も、専門家の人に話を聞いてもらう為に、相談機関に通っていました。本当は、長男の現状が良くも悪くも変わらず、具体的な解決策を教えてくれるわけでもなかったので、もう通うのはやめようかと思ったこともありました。

でも今思えば、相談が終わった後にすぐ、「次の相談日はいつがいいですか?」と聞かれていました。それは、私が今回の運動会で壊れてしまったような時の為に、継続して通わせていたのかもしれません。

長男の施設に行った時はそこの先生に、相談機関に出向いた時は私をずっと担当してくれている専門家の人に、すべてを話しました。運動会での出来事、私が怒り狂ってしまったこと、それをすべて長男にぶつけてしまったこと・・・すべてを包み隠さず話しました。

先生たちが私に伝えたこと

相談機関の担当者は、いつも話を真剣に聞いてくれます。かと言って、具体的な答えを教えてくれるわけではありません。色々なアドバイスや提案はしてくれますが、あとは母親である私が決めて下さい、というスタンスです。それでも、今回の話を担当者の方と話し、家に着いてから気付きました。

話を聞いてもらえる場所があるのは、とても大事なことだったんだ、と。

家族だと、家族だからこそ意見がぶつかってしまうこともあります。喧嘩になることもあります。

友達だと、親身になって聞いてくれるけど、専門的なことは分かりません。

その点、相談機関の専門家の人に話を聞いてもらうと、第三者の立場で、冷静に専門的な意見を言ってくれます。それはとてもありがたいことです。

今回も、とにかく一人で抱え込まないように、と言われました。そして、運動会での長男の姿が、まさしく長男の今の姿なんです、それを受け入れてあげることから始めましょう・・・と。

それから、長男の通う塾の先生にはこう言われました。

それはもう目からウロコでした。

「幼稚園に行きたくない、と泣く子は沢山います。でも、幼稚園ではわりと楽しく遊んでしまうものなんです。それだったら、その子には全く問題ありません。でも、幼稚園に行きたくない、と泣き、さらに幼稚園でも笑っていないとしたら、その子にとって幼稚園は辛い場所でしかないんです。」

その先生は続けて私に言いました。

感情を押し殺してまで通う幼稚園、長男くんはとても辛いと思います。長男くんも、お母さんも、逃げたっていいんですよ。それで長男くんが笑っているなら、そういう時間だって必要だと思うんです。」

私と長男の決断

今まで、なんとかみんなと一緒に集団生活が出来るように、コミュニケーションがとれるように、と必死で幼稚園に通わせていました。嫌がる長男を無理やりバスに乗せていました。そして私も、幼稚園での長男の姿を見るたびに辛い思いをしてきました。

でも・・・、

「逃げてみよう・・・」

そう思いました。

正確には、幼稚園をしばらく休んでみよう、と決めました。

「逃げる」という行為は良くないかもしれないけれど、長男と私にとっては、そういう決断があってもいい、と思いました。

私は長男に言いました。

「しばらく、幼稚園お休みしてみようか?」

長男は最初は驚いた表情をしましたが、その後みるみる顔が緩み、笑顔で答えました。

「いいの!?」と。

その笑顔を見た瞬間、この選択は間違ってはいない、と確信に変わりました。

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