息子が不登校になるまで~場面緘黙症の息子が学校に求める3つのこととは!?~

スポンサーリンク

1年生になった長男は、入学早々いきなりのピンチもあったけど、比較的良いスタートを切れたと思います。

この先学年が上がるにつれ、長男は教室には行けなくなってしまいます。なのでこれから挙げる『長男が学校に求めるもの』が必ずしも絶対ではないけれど、最初は確実に教室に通えていたので、間違いというワケでもないのかな・・・と思います。

長男と一緒に登校し、実際に私も側で見てきたからこそ分かった、長男にとって大事なことは以下の3つです。

①最初に出会う「先生」の存在は絶対大事!

まず1つ目は、クラスを受け持つ「先生」の存在です。

幼稚園の時、一番最初に出会った先生はとてもベテランのパワーのある先生でした。とても素敵な先生だったし、結局、弟も色々とお世話をかけてしまったので、兄弟にとっても私にとっても印象に残っている先生です。きっと先生も同じです。今でも気にかけてくれているし、こちらから近況報告の便りを出したりもします。

ただ・・・、長男にとって、そのインパクトのある先生は、少々刺激が強すぎたのか、思ったよりうまくいきませんでした。「相性」って大事だな、特に最初に出会う先生ってとても大事だな・・・と卒園する頃に思ったのを覚えています。

なぜなら、長男のように極度の不安を抱えている子や緘黙傾向のある子にとっては、良いスタートを切ることはとてつもなく大事だからです。最初につまづいてしまうと、そこから立ち上がり次の一歩を踏み出すには、相当な時間とパワーを要するのです。もちろん程度の差はあるでしょうが。

さて、小学校に入学して出会った最初の担任の先生はどうかと言うと・・・、若くて可愛らしい、でもハキハキと元気な明るい女の先生でした。

優しいけれど、怒る時はバシっと怒り、締める時は時はちゃんと締める先生でした。そしてクラスの男の子からも女の子からも好かれるような先生だな、とも思いました。

長男も、その先生のことを気に入ったように見えました。怒られることも沢山あったけど、良い所を見つけては褒めてくれることも沢山ありました。何より良かったのは、程よい距離感を保ってくれたことだと思います。長男にとってもそれが心地良かったのだと思います。

②同じクラスのメンバーもやっぱり大事

そして次に欠かせないのは、仲間の存在です。更に言うならば「雰囲気」が大事です。長男のクラスはとても穏やかな子が多かったと思います。後に私は、ほぼ毎日のように教室に行くようになるので、クラスの子たちをよく見ているし、雰囲気も感じ取っています。もちろん1年生だから、「落ち着いている」という感じでは決してないけれど、「良い雰囲気」のクラスだなと思いました。それ、長男にとって最も有り難いことなのです。

最初の頃の私は、朝、長男と一緒に登校し、昇降口で長男が靴を上履きに履き替えるまで見届ける、という日々を送っていました。

昇降口はすでに登校した生徒たちで溢れていました。(現在はコロナ禍で密状態は避けられていますが)教室に入れる時間が決まっており、そのチャイムが鳴るまでは生徒たちは昇降口で待たなければならないのです。

長男と私が学校に着いた時も、まだチャイムが鳴る少し前だったので、生徒たちがわんさかぎゅうぎゅうになっていました。

すると、同じクラスの子たちが「あ、○○君だー!」と言って、長男のことを取り囲みます。特に女の子たちが数人。そして、なぜかランドセルを持つ子、手提げかばんを持つ子、上履きを出してくれる子、履き替える手伝いをしてくれる子・・・と、まるでお手伝いさんかのようにせっせと長男の世話を焼いてくれるではありませんか。

そしてチャイムが鳴り、教室に向かってみんながなだれ込んで行く中、もじもじする長男の手をその女の子たちが引き、背中を押し、教室まで連れて行く・・・という流れでした。

最初はその光景に驚き、どうしたもんか・・・と思いましたが、先生は私に言いました。

「うちのクラスの女の子たち、とてもお世話好きな子が多いんです・・・。○○君もそんなに嫌がっている感じには見えませんし、しばらく様子を見ようと思っています。」

そんなワケで、時々、些細なゴタゴタはあったけど、クラスの仲間と雰囲気に恵まれた長男は、なんとか学校に行けていたのだと思います。

③「安心」できる居場所があることも重要

それから3つ目に言えることは、居場所があることです。教室になんの問題もなく行ける子、教室で勉強し、仲間と話し、歌を歌い、給食を食べたり掃除をしたり出来る子・・・は、居場所は必要ないかもしれません。

でも長男が後々そうなったように、教室に行くことが困難な子、情緒的な問題で苦手な教科がどうしても克服出来ない子、仲間と一緒に過ごすことすら辛い子・・・などには、「居場所」が必要なんです。それも「安心」できる居場所が。

長男が1年生の頃は、なんとか教室にも行けたし、国語の時間には音読も出来たし、算数も得意だし、休み時間はマイペースに自分の世界で楽しめる感じでした。ただ、どうしても出来なかったのが「音楽」。みんなと一緒に歌を歌うことはもちろん、みんなの前で歌う時は口を固く閉ざしました。

そんな時に先生から提案してもらったのが、「すまいるルーム」です。そうです、入学前から気になっていたあの「すまいるルーム」です。

『すまいるルーム』についてのブログはこちら

長男は、1年生の夏休みに「すまいるルーム」に通うための申請なり、検査なり、面談なり・・・をしたので、実際に通えるようになったのは2学期からでしたが、週1回の2時間、「すまいるルーム」に通う時間が、とても安心できる時間になったようです。教室にいる間、ず~っと緊張の連続にいる長男にとって、ようやくホッとできる場所が出来ました。

それぞれのバランスが崩れた時、「不登校」がグッと近づく・・・!?

学校に行けなくなる理由は、人それぞれだと思います。些細なことがきっかけになることもあれば、耐え難いことが起きてしまったり、我慢の限界がきてしまった場合もあるでしょう。

先述したように、「先生」や「クラスの仲間や雰囲気」、「居場所」のどれかがきっかけとなり、学校が苦手になってしまう人もいると思います。他の理由ももちろんあると思います。

長男の場合は、この3つがバランス良くマッチしたので、すぐにつまづかずに済んだと思います。

なので、この3つが崩れてしまった時、長男の「学校渋り」が始まったのです。いや、色々な些細なことを挙げたらきりがないし、原因らしきものは他にもあるけれど、主だったものは上の3つだと思っています。

もし、「不登校」で悩んだり、「場面緘黙症」が原因で学校に行きづらい時は、まずはその「原因」を探り、少しでも取り除いてあげることが大事だと思います。

一度立ち止まってしまった長男にとって、「学校に通う」という行為は、私が想像する以上に大きな大きな壁だからです。

始まったばかりの小学校生活、頑張らないと!と、この頃の私は思っていました。

2学期最初の保護者会で、その気持ちはボロボロに打ちのめされることになるのですが・・・。

コメント

  1. ヒルコ より:

    担任や担当する先生によって、その子の人生って大きいですよね。相性ってホント大事ですよね、相性の良い自分が先生に習うと、成績も上がるし、この先生の授業は出たい!って思いますし。後は、こないだも言いましたが、自分を受け入れてくれる先生・ヒイキや区別や差別をしないクラスの生徒みんなに平等な先生だと、病気の子は特に救われるし学校行く気にも授業出たい気にもなりますよ。友達やクラスの雰囲気も大事ですよね、女子達に囲まれて手を繋がれて……ちょっと実は本人にとってはプレッシャーになってたかもよ。国語の音読も出来ただなんて、凄い勇気ですね、息子さんの出来ない所を悩んだり気にするのではなく、息子さんの出来る所をオーバーにでもべた褒めしてあげてみては❔普段人から褒められた事の少ない子は、些細な事でべた褒めされたらめっちゃ喜んで、ヤル気や授業出る気になりますよ。音楽、みんなで一緒に歌うの恥ずかしいですよね、出来なくてもいいぢゃない!あなたは当時、息子さんの出来ない部分を悩んだり心配したり気にされてたのではないでしょうか❔審査が通り2学期から週2時間でも学級に行けて良かったですね。親としては子供に普通に学校に行って普通のクラスの授業に出て欲しかったのかな❔まさかうちの子が不登校になるなんて!って親はみんな思ってしまうのでしょうか❔義務教育とは、親が子供に普通教育を受けさせてあげる、発展途上国みたいに7歳の子を無理矢理働かせないで子供が普通教育を受ける環境を作ってあげる親の義務、であり、子供本人の義務ではないので、親が、子供が学校に行く権利や環境を与えてあげて、学校に行くか行かないか・普通教育を受けるか受けないかは、子供が決める事であり、子供が行きたくないのに無理矢理学校へ行かせる・普通教育を受けさせる義務も権利も親にはないので。あなたも今は色々不登校の子供の気持ちや対応の仕方を分かっておられるので、立派な母親になられて素晴らしいと尊敬します。あなたが仰る様に、不登校の子供は学校や授業に行かないのではなく、行きたいのに何かが原因で行けないんですものね!

タイトルとURLをコピーしました